アイリッシュ・タイムズ
アイリッシュ・タイムズ紙は、サブスクリプション・テクノロジーとチャーン管理機能を効果的に実装しています。
多くの消費者がデジタルアクセスに向かうにつれ、多くの出版社がそれぞれの有料コンテンツ戦略を策定し、市場機会を活用しています。
アイルランドで最も広く読まれている新聞の1つであるアイリッシュ・タイムズ紙は、毎日53万4千人の読者によって紙版およびデジタル版が購読されています。月間5100万ページビュー、月間ユーザー850万人を抱える新聞社として、アイリッシュ・タイムズ紙は、デジタル分野での収益機会を活用しようとしていました。
アイリッシュ・タイムズ社 (Subscriptions & Reader Insights部門代表) Clíona Mooney氏による、定期購読ビジネス売上の最大化を目指したアイリッシュ・タイムズのMPP Global「eSuite」活用方法について動画で見る >>


アイリッシュ・タイムズは、熱心で関心の高い読者との効果的なつながりを強化するために、読者の特定が可能であり、読者が積極的に参加し、同時にサブスクリプションのライフサイクル全体を一貫して管理することができるプラットフォームを必要としていました。アイリッシュ・タイムズは、デジタル・サブスクリプションサービスの立ち上げをMPP Globalに依頼しました。MPP Globalは、世界で最も最もスマートなサブスクリプションおよび課金管理プラットフォームであり、デジタルコンテンツおよび紙版のリアルタイムでの収益管理の自由を出版社に提供するeSuiteのソリューション・プロバイダーです。
標準的なデジタル購読は月額12ユーロから始まり、月額50ユーロのオプションは、フルデジタルアクセスと毎週6日の紙版の宅配サービスを含むサブスクリプションです。「アイリッシュ・タイムズ ePaper」は、iOSやAndroidデバイスから紙版と全く同じ内容にアクセスするサービスを提供しています。
サービスの存続および収益確保のための顧客の維持がアイルランド・タイムズの必須条件でした。プロジェクトの要件は、アイルランド・タイムズが eSuite の Retention and Recoveryモジュールを活用し、加入者の解約を効果的に識別、管理、削減することでした。

eSuiteによってパワーアップしたアイリッシュ・タイムズのメーター制ペイウォールモデルでは、非購読者は月毎に無料の記事数にアクセスすることができ、購読者は紙版、モバイルおよびデジタルコンテンツにアクセスすることができます。
eSuiteは、アイリッシュ・タイムズのシステムアーキテクチャにおいて、重要なコア機能を提供しています。このアーキテクチャによって、アイリッシュ・タイムズは集中化されたプラットフォームですべての顧客とそのデータを管理することが可能となり、将来それぞれの個人や読者層に最適なサービスを提供する方策を把握することができるようになりました。
またeSuiteは柔軟でカスタマイズ可能な価格設定およびパッケージング機能を提供しており、アイリッシュ・タイムズは商品およびサブスクリプション管理機能を利用して、容易に商品およびサービスを変更できるようになりました。読者の傾向をより深く把握することで、新聞社は価格およびサービスを適切に応用することができ、読者の関心をさらに高めることが可能となったのです。
Read More「デジタル戦略の成功に大変満足しています。変化するユーザーの要求と変貌する読書習慣に寄り添ってイノベーションを継続する上で、MPP Globalとのパートナーシップが今後どのように我々をサポートしていくかも楽しみにしています。」
Derek Wilson アイリッシュ・タイムズ テクノロジー・ディレクター
顧客情報の集中管理
アイリッシュ・タイムズでは、紙の出版物からデジタルコンテンツに至るまでのサービス全体を網羅し、すべての顧客の詳細を管理する集中型の情報管理システムを必要としていました。新聞社は、このアプローチをビジネスの中心に据え、多種多様な各ビジネス分野での成果を報告し、管理する機能を必要としていました。

新規購読者の追加
消費者からの関与を向上させることに焦点を当てた新しい戦略上、アイリッシュ・タイムズは、新しい読者層および読者タイプをデジタルサービスに惹きつける機能を必要としていました。それを実現する上で重要な方法の1つは、クーポンコードのテクノロジーを活用し、読者を加入者へと誘導するオファーやプロモーションを作成することです。

購読者保持の向上
メディア業界全体において、チャーンはサブスクリプションサービスのプロバイダーにとって大きな課題となっており、アイリッシュ・タイムズが効果的な管理を目標とするエリアでもあります。新聞社は、非自発的な解約ケースだけでなく、自発的な解約を重点的に検証する必要があると理解していました。それがバウチャーコード機能と同時にRetention and Recoveryテクノロジーを実装した大きな理由だったのです。

異種プラットフォームの収益化
ニュースにアクセスするために消費者はますますデジタルソースを利用するようになることを考慮し、アイリッシュ・タイムズが、継続的な収益ドライバーとして紙版の契約者と共にデジタル読者の収益を上げる必要があることは明らかでした。デジタル購読の開始とeSuiteの導入により、アイリッシュ・タイムズはこの目標を達成し、単一の統合プラットフォームでの多種多様なサービス管理を実現しました。
2015年の実装稼動開始以来、アイリッシュ・タイムズのデジタル購読は、新聞社の目標を上回り、デジタルおよび宅配の加入者数は6万人以上に達しています。これはデジタル購読パッケージとデジタルと印刷のバンドル(宅配が利用可能な場合)を組み合わせたことで実現可能となった快挙です。加入者数はシステム導入初年度には倍増しました。
システム導入後、ePaperの流通量は1日1.5万件を超え、ニュースアプリのダウンロード数は12万件以上にのぼります。デジタル消費における読者習慣の変貌に対応し、アイリッシュ・タイムズは、読者を引き付けるニュース、時事解説、分析において信頼できる情報発信源としての地位を成功裏に維持していると言えるでしょう。
Retention and Recovery技術の導入により、新聞社は読者のアカウント数を増やし、契約のキャンセル件数を減少させることができました。再試行機能が実装されて以来、最高3.5%まであった不本意な解約率が、1.1%までの低下をみました。
印刷物とデジタルの両方での収入を確保することによって、アイリッシュ・タイムズは、継続的かつ確実に読者と読書習慣のニーズに答えることが可能な体制の確立を実現したのです。
「有料デジタルコンテンツの受け入れが進む今、読者には控えめなサブスクリプションの費用を持っていただくようにお願いするのが適切な時期だと考えています。MPP Globalと緊密に協力することによって、我々の読者の理解は深まり、読者がアイリッシュ・タイムズを何度も利用したくなるようなサービスを開発することができるようになったのです。」
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